犬の椎間板ヘルニアとは 

犬の椎間板ヘルニアとは?

犬は猫と比べて椎間板ヘルニアになる確率が高いと言われています。
犬の椎間板ヘルニアとはどのような病気なのか?

 

・椎間板ヘルニアの原因
・椎間板ヘルニアの症状
・治る確率
・治療方法(手術・鍼灸治療・マッサージ)
・リハビリ方法


について、ピア動物病院の現役獣医師 漆原がわかりやすく解説いたします。

治療

犬が椎間板ヘルニアになる原因

椎間板ヘルニアは、椎間板が変性して、飛び出してしまうことが原因で起こります。
飛び出た椎間板が、背骨の中を走っている神経を圧迫することで、痛みや麻痺などの症状が出てきます。

愛犬に痛みや麻痺などの症状が出てきたら、なるべく早い段階で、腰への負担を減らす方法や治療法を考えなければなりません。

椎間板ヘルニアになってしまう原因としては

 

・事故などによる過度の外圧

・肥満

・老化

・犬種特性

 

などがあります。

椎間板ヘルニアになりやすい犬種として、
ダックスフント、コーギー、フレンチブルドッグなどの胴長の犬種が知られています。

ダックスフント、コーギー、フレンチブルドッグなどの犬種は3~6歳になると突然椎間板ヘルニアを発症するハンセンⅠ型パターンが多いです。

それ以外の犬種(とくに大型犬)では、年とともにゆっくり椎間板が変性してじわじわと脊髄を圧迫するハンセンⅡ型パターンをとります。

診療方針

犬の椎間板ヘルニアのグレードについて

椎間板ヘルニアは診断において、進行度により段階で分類されます。

 

■グレード1 ・・・ 痛み

犬の椎間板ヘルニアの中では一番症状の軽い状態です。麻痺などはないですが、神経が圧迫されて痛みを感じる状態です。
 

■グレード2 ・・・ ふらつき

歩行はできますが、ふらつきながら歩く状態です。
麻痺が起こる前段階です。
 

■グレード3 ・・・ 麻痺(浅部痛覚あり)

グレード3以上は麻痺を伴う症状になります。
グレード3では足先を軽くつねった際に痛みを主張することができる状態で、痛覚はあります。自分の意志で排尿を行うことも可能です。
 

■グレード4 ・・・ 麻痺(浅部痛覚の消失)

浅部痛覚が無い状態は進行してしまうと回復率が極端に低下するグレード5になってしまいます。

痛覚の有り無しを判断する際に、足の先をつねったりするのですが、引き込み反射という無意識に引き込む反応を起こすことがあります。 それを痛覚ありと判断してしまうことがないよう獣医師にしっかりと確認してもらいましょう。
 

■グレード5 ・・・ 麻痺(深部痛覚の消失)

足先の骨をペンチのようなものでつまんでも表情の変化すら認められません。このような状態になる前に適切な診断・治療を行うことが望まれます。グレード5になってしまった場合は、早急な手術が必要になります。

実績

犬の椎間板ヘルニアは治る?

軽い麻痺の場合はステロイドなどの内服薬で炎症を抑えることもあれば、外科手術で根本治療をする場合もあります。

ただし外科手術をしても軽度の麻痺がのこることもあります。

病院によっては、当院のように鍼灸治療を行っているところもあります。
 

鍼灸治療はペットの体に負担をかけずに、椎間板ヘルニアの治療を行えるのがメリットです。

手術を受けるにしろ、内服薬や鍼灸治療を受けるにしろ、大切なのは術後管理やリハビリです。
リハビリは飼い主さんも一緒にがんばっていただく必要があることが多いです。

鍼灸治療の1例

ピア動物病院なら、鍼灸を用いてワンちゃん、ネコちゃんが本来持っている自然治癒能力を高め、免疫力を向上させることにより健康な状態に戻して病気を改善に導きます。どなたでも気兼ねなくご利用いただけますので、ぜひお電話にてご予約ください。

お薬を極力使いたくない場合には、当院ならば鍼灸の施術によって、ワンちゃんやネコちゃんの健康状態をより確かなものにすることが可能ですので、川口の動物病院で受診を検討されている方は、当院をご利用ください。

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PM 3:00~
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